フェラーリ・ジャパンは5月29日、フェラーリ史上最速のロードゴーイングカー「フェラーリ 599GTO」の発表を行なった。
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同モデルが日本国内において披露されるのは初めてのこと。販売台数は599台限定となっており、国内価格は4272万円。今秋よりデリバリーが開始される予定だが、受注の方はすでに終了、全車完売となっている。
599GTOは、2009年の同イベントで日本初公開となったサーキット走行専用モデル「599XX」をベースとしながら、公道走行可能なスーパースポーツとして開発されたモデルだ。670馬力の最高出力を誇るV型12気筒エンジンをフロントに搭載し、最高速度は時速335キロ以上、時速100キロまでの加速は3.35秒を掲げる。599GTOはフェラーリのテストコース「フィオラノサーキット」において1分24秒のラップタイムを記録。これはフェラーリ製市販ロードカーでは史上最速となるタイムだ。
599XXのプロジェクトから599GTOへとフィードバックされたノウハウは多岐にわたる。パワートレインにおけるエンジンの燃焼室や吸排気管の最適化、F1マシン同様のエンジン内部パーツ仕上げ工程などによる摺動部(しゅうどうぶ)摩擦損失の低減、そして専用形状のクランクシャフトなどは599XXに用いられたテクノロジーそのものであり、組み合わされるトランスミッションについても変速時のレスポンスを0.06秒まで向上させた最新世代の6速F1ギアボックスとなる。
599GTOの最高出力670馬力/8250rpm、最大トルク620ニュートンメートル/6500rpmというスペックは、599XXのそれに対しわずかに控えめではあるが、その差は主に公道走行に合わせたサイレンサーのリセッティングや欧州・北米における排気ガス規制適合のための触媒追加などによるものだろう。
運動性能面においては、走行時のアクティブ制御レスポンスを向上させた第2世代マグネティックライドコントロールサスペンション(SCM2)や、同じく第2世代となるカーボンブレーキシステム(CCM2)を中心としたシャシーが大きなポイントとなる。路面状況を即座に読み取る新型サスペンションとともに、さらに緻密となったトランクション・コントロール(F1-Trac)、CCM2の能力を最大限に引き出すハイパフォーマンス仕様のABSシステムなどが統合的に制御されることで、あらゆる速度域においてハイレスポンスかつスタビリティの高い走りを実現する。またドライバーは、メーター内モニターに用意されるバーチャルレースエンジニア(VRE)表示により、走行時の車両状況を瞬時に読み取りながらドライビングを行なうことが可能だ。
このほか、軽量アルミホイールやカーボン製レーシングシート、軽量外装パネル採用などによる100キロもの軽量化、そしてフロント、サイド、リヤ、アンダーボディ、ホイールリムインナーまでにおよぶエアロダイナミクスの追求による強力なダウンフォース(時速200キロ走行時に144キログラム)なども、F1マシンや599XXに用いられたテクノロジーの応用によるものである。
高性能パワートレインや新世代シャシー、そしてF1フィールドや599XXプログラムの中で開発研究が行なわれたそれらの統合制御ノウハウにより、これまでにない究極のドライビングプレジャーを味わうことができる599GTO。その存在はまさしく最新フェラーリの真髄である。
●フェラーリの「GTO」とは?
「GTO」という車名は、「Gran Turismo Omologata(グラン ツーリスモ オモロガータ)」の頭文字を組み合せたものである。グランツーリスモはそのままGTカーを意味し、末尾の「オモロガータ」は、国際規格のモータースポーツ参戦車両のための公認規則を表している。つまり、市販車でありながらも、そのままモータースポーツに直結する性能、スタイリングが与えられた車両ということなのだ。
フェラーリの歴史においてGTOの名を持つ市販車は過去に2モデルしか存在しない。1962年に登場した「250GTO」、そして1984年に登場した「GTO」だ。いずれも当時のロードゴーイングカーとしてはけた外れのパフォーマンスを持っていたが、モータースポーツ参戦用車両基準を満たす台数を目処に生産されたため、前者は総生産台数39台、後者についても272台と希少なモデルとなっている。
フェラーリの長い歴史においても「GTO」の名を持つモデルは極めて特別なプロダクトラインなのだ。599GTOの発表に際し、瞬く間に生産予定台数の599台分のオーナーが決まってしまったという事実も、決して驚くことではない。 【日岐まほろ,エキサイトイズム】
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同モデルが日本国内において披露されるのは初めてのこと。販売台数は599台限定となっており、国内価格は4272万円。今秋よりデリバリーが開始される予定だが、受注の方はすでに終了、全車完売となっている。
599GTOは、2009年の同イベントで日本初公開となったサーキット走行専用モデル「599XX」をベースとしながら、公道走行可能なスーパースポーツとして開発されたモデルだ。670馬力の最高出力を誇るV型12気筒エンジンをフロントに搭載し、最高速度は時速335キロ以上、時速100キロまでの加速は3.35秒を掲げる。599GTOはフェラーリのテストコース「フィオラノサーキット」において1分24秒のラップタイムを記録。これはフェラーリ製市販ロードカーでは史上最速となるタイムだ。
599XXのプロジェクトから599GTOへとフィードバックされたノウハウは多岐にわたる。パワートレインにおけるエンジンの燃焼室や吸排気管の最適化、F1マシン同様のエンジン内部パーツ仕上げ工程などによる摺動部(しゅうどうぶ)摩擦損失の低減、そして専用形状のクランクシャフトなどは599XXに用いられたテクノロジーそのものであり、組み合わされるトランスミッションについても変速時のレスポンスを0.06秒まで向上させた最新世代の6速F1ギアボックスとなる。
599GTOの最高出力670馬力/8250rpm、最大トルク620ニュートンメートル/6500rpmというスペックは、599XXのそれに対しわずかに控えめではあるが、その差は主に公道走行に合わせたサイレンサーのリセッティングや欧州・北米における排気ガス規制適合のための触媒追加などによるものだろう。
運動性能面においては、走行時のアクティブ制御レスポンスを向上させた第2世代マグネティックライドコントロールサスペンション(SCM2)や、同じく第2世代となるカーボンブレーキシステム(CCM2)を中心としたシャシーが大きなポイントとなる。路面状況を即座に読み取る新型サスペンションとともに、さらに緻密となったトランクション・コントロール(F1-Trac)、CCM2の能力を最大限に引き出すハイパフォーマンス仕様のABSシステムなどが統合的に制御されることで、あらゆる速度域においてハイレスポンスかつスタビリティの高い走りを実現する。またドライバーは、メーター内モニターに用意されるバーチャルレースエンジニア(VRE)表示により、走行時の車両状況を瞬時に読み取りながらドライビングを行なうことが可能だ。
このほか、軽量アルミホイールやカーボン製レーシングシート、軽量外装パネル採用などによる100キロもの軽量化、そしてフロント、サイド、リヤ、アンダーボディ、ホイールリムインナーまでにおよぶエアロダイナミクスの追求による強力なダウンフォース(時速200キロ走行時に144キログラム)なども、F1マシンや599XXに用いられたテクノロジーの応用によるものである。
高性能パワートレインや新世代シャシー、そしてF1フィールドや599XXプログラムの中で開発研究が行なわれたそれらの統合制御ノウハウにより、これまでにない究極のドライビングプレジャーを味わうことができる599GTO。その存在はまさしく最新フェラーリの真髄である。
●フェラーリの「GTO」とは?
「GTO」という車名は、「Gran Turismo Omologata(グラン ツーリスモ オモロガータ)」の頭文字を組み合せたものである。グランツーリスモはそのままGTカーを意味し、末尾の「オモロガータ」は、国際規格のモータースポーツ参戦車両のための公認規則を表している。つまり、市販車でありながらも、そのままモータースポーツに直結する性能、スタイリングが与えられた車両ということなのだ。
フェラーリの歴史においてGTOの名を持つ市販車は過去に2モデルしか存在しない。1962年に登場した「250GTO」、そして1984年に登場した「GTO」だ。いずれも当時のロードゴーイングカーとしてはけた外れのパフォーマンスを持っていたが、モータースポーツ参戦用車両基準を満たす台数を目処に生産されたため、前者は総生産台数39台、後者についても272台と希少なモデルとなっている。
フェラーリの長い歴史においても「GTO」の名を持つモデルは極めて特別なプロダクトラインなのだ。599GTOの発表に際し、瞬く間に生産予定台数の599台分のオーナーが決まってしまったという事実も、決して驚くことではない。 【日岐まほろ,エキサイトイズム】
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by mjbjvluaek
| 2010-06-16 20:42